残憶記

どう過ごしたか記憶が残らない日々を過ごしているわたしが、何かをしていたことを少しでも記録するブログ。

思想

大澤真幸『〈問い〉の読書術』

大澤真幸『〈問い〉の読書術』(朝日新書、2014年9月)を読み終えました。 読書を、自分にとって、より実りあるものとできないか、という問題意識を感じていた中、平棚で自己主張をしていた本書。大澤先生ですし、ぜひ勉強させていただこうと思い、購入した…

廣瀬陽子『未承認国家と覇権なき世界』

廣瀬陽子『未承認国家と覇権なき世界』(NHKブックス、2014年8月)を読み終えた。2014年2月以降続いている、ウクライナの統治機構の混乱を目の当たりにし、なぜあれほど短期間にクリミアがロシアに編入されてしまったのかという自分の関心に応えてくれそうだ…

遠藤乾『統合の終焉』

遠藤乾『統合の終焉』(岩波書店、2013年4月)を読みました。 インパクトのあるタイトルで棚に呼び込まれるように近づき手に取った本書。 第二次大戦後のヨーロッパ統合は、単線的にEUを形成していく過程ではなく、ソ連と接し(西)ドイツを抱え、アメリカに…

宇野常寛『日本文化の論点』

宇野常寛『日本文化の論点』(ちくま新書、2013年3月)を読みました。現代のサブカルチャーを鮮やかに論説してきた著者の最新作です。 ソーシャルメディアと直接のコミュニケーションが新たなコミュニティーを創り、 それをインフラとして成立する夜の世界の…

大澤真幸『生権力の思想』

大澤真幸『生権力の思想』(ちくま新書、2013年2月)を読み終えました。難しい本を手にしてしまった。 抽象化、普遍化していった第三者の審級が、その自己の持つ論理の帰結として、普遍化しえないものへと到達することによって、 不在が審級として機能し、結…

内田樹・岡田斗司夫『評価と贈与の経済学』

内田樹・岡田斗司夫『評価と贈与の経済学』(徳間書店、2013年2月)を読みました。 本の内容の評価とは別に、なぜ買ったのか自分に対して不思議です。 強いて言えば、ジャケットに惹かれた、とか?内容としては、興味深かったです。 岡田斗司夫はいろいろなこ…

杉田敦『政治的思考』

杉田敦『政治的思考』(岩波新書、2013年1月)を読みました。難しい語句で語ることが容易い政治を平易な言葉で叙述した本作。 政治学の研究成果を説明することに注力する政治学の教科書ではなく、 政治という営みの見方を考える思考枠組みを提供する書である。…